メンバー:U(会員外)、石川(投稿)
天気:晴れ、風ほぼ無し
4/1 弥平四郎06:00 – 弥平四郎登山口0730 – 巻岩山1200 – 切合小屋1530
4/2 切合小屋0500 – 草履塚0530 – 飯豊山0655 – 切合小屋0900 – 巻岩山1040 – 上ノ越1150 – 尾根終点1400 – 弥平四郎1500
大学の春休みを使って友人とレンタカーを借りて7日間東北の山遠征をした。
飯豊山はこの旅のクライマックス。本当は旅の初めに行こうとしていたが、天気が悪く最後に持ってきた。前日(3/31)は鳥海山に登って、車を道の駅まで走らせて車中泊。車中泊4日目で流石に疲れたのか私は夢の中でも運転をしていて、最初から足取りが重かった。
弥平四郎の林道入り口には大きな雪の塊があったため、車を止めてそこからスタート。
弥平四郎登山口の看板を右に行き、巻岩山にダイレクトに続く尾根を選んだ。
雪があったり無かったりと尾根の取り付きまで一苦労した。というかここが1番大変だった。
藪を漕いで、尾根の取り付きを目指す。
私は昨日の鳥海山の下山でUに意味わからないぐらい置いてかれたのにずっと腹が立っていて、正直この辺はよく覚えていない。Uは昨日から私の機嫌がめちゃめちゃ悪いのを察しながらも、コンパスと地図を片手に周りの地形と照らし合わせながら道を探っていた。本当にすまなかったと思っている。
途中の休憩で(糖分を採ったから?)、山が楽しくなってきた。我ながら単純な性格である。
藪と腐った雪と格闘してなんとか巻岩山に出た。ここまで6時間もかかった。
巻岩山の頂上直下は大きな雪庇があって、時間も時間だったのでヒヤヒヤしながらトラバースした。
こっから先はビクトリーロードだろ〜!と期待していたのも束の間。アップダウンの繰り返し、踏み抜き地獄とギラギラと突き刺さる太陽光が痛かった。
大日岳が一際美しい。そこだけ違う山なのか?ってぐらい雪が多くて色が違って見えた。
私はアップダウンと踏み抜き地獄でヒーヒーだったけど、Uは軽快な足取りで進む。私が空身でも絶対追いつけない。体力お化けだ。
踏み抜きと雪庇でルート取りが難しい。途中に少しだけ夏道が出ていた。
種蒔山を超えたあたりから、山容がなだらかになった。美しい。テンションが上がる。
切合小屋に到着。切合小屋は2階から入れた。途中にある三国小屋は全部出ていた。トイレも使えたし小屋内も綺麗で快適だった。もちろん貸切。
とにかく日差しが強いので靴やウェアなど干せるものを全部干した。
この日の夕食はUが大好きな無印のカレーと郡山駅の無印でノリで買った水で作るナン。下界でナン作りを練習しようと思っていたけど忘れていて、ぶっつけ本番だったけど想像以上に美味しいし楽しかった。切合小屋でナンを作ったのは私たちが人類初に違いない。
朝は全然寒くなかった。
草履塚から姥ノ前の下りが急で、これを登り返すのかと先が思いやられた。しかも私のグーぐらい大きさの動物の足跡もあった。熊なのだろうか。
今回は時間切れで行けなかった大日岳。うっすらとピンク色に染まった。
岩稜帯は雪がついておらず、問題無かった。
全層雪崩の跡が谷まで続いていた。
飯豊山山頂。大日岳までの道のりは長そうだ。次はあそこまで行きたい。
2日目も風も無く良い天気だ。8時を過ぎるとじわじわと雪が緩んでくる。
三国小屋で今山行で初めての人間に出会う。お互いびっくりして、挨拶しかできなかった。あの人はどこから来たのだろう・・・。
それにしても帰りもアップダウンが辛い。相変わらずUは軽快な足取りだった。
帰りのルートは悩んだ末、巻岩山を越えて鏡山の方へ進み上ノ越から伸びる尾根を降りた。1095のピークがある尾根と四ツ沢を降りる夏道と悩んだが、上から見たときに行けそうと判断した。
上ノ越に行くまでの道で、胸まで踏み抜いて大変な思いをした。Uに助けてもらって脱出できたけど、一人だったら絶望的だっただろう。
上ノ越からは藪と雪の連続。アイゼンをつけての藪は疲れた。Uは好きな藪漕ぎでテンションが上がっていたと思う。1082のピークをトラバースした少し先でアイゼンを外した。途中でタラの芽を見つけたけど、まだ採り頃では無かったのが残念。
やっと沢が見えた。尾根の始まりに降りてこられたのが嬉しい。紙の地図とコンパスで歩くUがかっこ良かったので私もできるようになりたい。
帰りの林道はふきのとうを採りながら歩いた。(今回の旅でふきのとうの美味しさ知った)
案の定日焼けして顔が真っ赤になってしまった。Uは山行中なんでかわからないが頑なに日焼け止めを塗らなかったので、綺麗にサングラス焼けして真っ黒になっていた。いきなり沢に顔を突っ込んだからびっくりした。本人曰く顔が熱くて痛かったらしい。自業自得とはこのことだ。春山は日焼け止め必須。
2日間天気に恵まれ、学ぶことも多く最高な山行だった。東北の山は奥深い。
7日間の東北山遠征の良い締めくくりだった。
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