- 参加者: ボーイ、小林大、HRさん
- 行程: 2/24-26千代志別ミックスクライミング、2/27雷電海岸2ルンゼ
- 装備: シングルロープ(60〜80m)、クイックドロー、アイススクリュー、スレッドフック、50mダブルロープ×2(雷電海岸で使用)など ※ピックはピュアドライだと氷セクションで歯が立たず、不利なようです。ペツルだったらドライかアイスがおすすめ。
マンモスとか始祖鳥のロゴのアウトドアブランドのポスターにあるような岩から氷柱に乗り移る系のクライミングがやりたくて、2月の連休は遠路はるばる北海道へ…
ミックスクライミングにはずっと憧れてはいたが、本州にはその類のゲレンデは乏しく、私は本格的なルートに挑戦するのははじめて。先日知り合った友人が親切にも案内してくれるというので初日〜3日目までは千代志別で登ることになった。
千代志別へは新千歳空港から車で2時間半ほど。雄冬海岸のアイスエリアなどもここから程近い。道中、西海岸の景色が美しい。ここらの気候は冬型の影響を真っ先に受けるために変わりやすい。
床丹覆道前の駐車スペースに車を停めて、覆道をしばらく北側に歩いたあと、海岸沿いの旧道を行く。ラッセルになるので現地のクライマーはスノーシューを持っていくようだ。
層雲峡にアイスクライミングで訪れた時も感じたが、北海道のこの手のゲレンデはアプローチが至便極まりない。というより、アプローチが近いところにしか皆訪れないだけのようだ。本州みたいに3〜4時間も歩けば、どデカい氷柱などそこら中に聳え立っているとか。
ツボ足のラッセルで1時間弱でねずみ返しの氷柱が岸壁にかかるのが一望できる。ここでアイゼンに履き替え沢を詰めるが、気温が上がると折れた氷柱がミサイルのように降ってきて、沢筋に滑り落ちてくるので注意。
千代志別滞在の3日間、私はMねずみ1ピッチ目[M7+]、小林大さん、HRさんはねずみ男[M8]を中心にトライ
アイゼンアックスでは経験したことのない強傾斜。まるで城ヶ崎のシーサイドに氷柱が垂れているかのようです。トップロープでも猛烈にパンプします。はじめてリードクライミングを体感したときのような新鮮な気分だ。
アイゼンを履いてアックスを握っているが、いつもやっているスポーツクライミングと同じように、ちゃんとホールドを確認してムーブを組み立てないと登れない。やはり、普段からこの手のクライミングに親しんでいないと厳しいものです。もちろんフォールも当たり前のようにします。
結局、3日かかっても、レッドポイントには及ばずだったが、初日はパンプしまくりでテンテンだったのが、最終日を迎える頃にはだいぶマシになってきた。やはり慣れれば違うのだろうか。
千代志別滞在中のベースは留萌。国内有数の数の子の産地として知られる港町だ。晩餐はもちろん海鮮系。
最終日は雷電海岸へ。
こちらもアプローチは容易。
ナイル川。駐車場からわずか30分ほどで米子クラスの氷柱がそびえ立つ
この日は午前中のみ2ルンゼを登攀。2ピッチでトップアウト。期待以上の好ルートだった。
背後には大海原。ロケーションも素晴らしい。
冬季クライミングを本格的に嗜むようになってから2シーズン目。特に今季はアルパインルートでのミックスクライミングに比重を置いてきたが、本州の冬壁ではせいぜい難しいところでも、M5〜6やら5.10台ぐらいまでしか出てこないし、スポーツミックスはそれらとは次元の違う難しさを感じました。
ずっとやりたかったことがようやく出来ましたし、良いクライミングトリップでした。現地で一緒に登ってくれた御三方ありがとうございました。北海道はクライマーのレベルもルートの質も非常に高いですね!とても良い刺激を受けました。
記: ボーイ
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