メンバー:鈴木、平島(投稿)
昨夜遅くまでの雨と風の波状攻撃に打ちのめされた二人で、最終日はドーム中央稜を登ってきました。翌朝は晴天との予報を信じ早めに起床して出発するも、稜線から滝谷側の斜面は濃霧の中。
1時間ほど濃霧が晴れるのを待つが、好転する気配も無し。今日は長い長い下山もあるので、天候が回復するのを待つ時間も限られている。
「もう撤退としましょうか」と提案する平島に「戻ってこられるところまで進んでみましょう」と鈴木。そして、我々は滝谷の霧の中に突入していく。
見つけにくいというハンガーボルトのラペルポイントも無事に見つけ、ドーム中央稜の基部へ到着。その瞬間、なんと霧が晴れ、待ちわびた陽の光が我々を照らす。
1P目は鈴木。グイグイとチムニーを登っていく。
2P目はルートを間違い脆い壁に取り付いてしまったため、クライムダウンをして仕切り直し。よく登られている壁に取り付けたのだろう、岩は安定しており快適に登攀することができた。その後もルートファインディングにやや苦戦しながらも、ほぼ正規ルートと思われる壁を見つけて登攀。
槍穂連峰のど真ん中、筆舌に尽くしがたい絶景の中、快適なクライミングでドームの頂へ。
アルパインクライミングって本当に素晴らしい。
撤退を決断するギリギリの時間に行けるところまで行こうと言ってくれた鈴木さんの判断に感謝。前夜の風雨も、朝の濃霧も、絶景のクライミングも、全て思い出に残る体験でした。

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