2020.10.3 黒伏山南壁中央ルンゼ 

山行報告

  メンバー:宮崎、久米、武藤末(記)
  晴天の秋空の中、初めての陸奥の名峰、黒伏山岩壁にチャレンジすることとなった。
  

 黒伏スキー場P3駐車場に駐車して、沢を渡り山腹のトラバース気味の山道を辿る。
 

黒伏山山頂まで続く、明瞭な山道を40分程度辿ると、南壁との木に取付けられた道標のところの窪地を岩壁
方向に曲がり、干からびた池の跡地を過ぎて、藪を掻き分けると、まもなく南壁の取付きに到着した。
※駐車場から約50分程度

1P目:古いトポによると、Ⅴ+と記載であるが、どの角度から観ても、容易なピッチとは思えない。
ある記録には、5.10後半のグレードはあるか?との感想が記述されていたとか。
久米さんが果敢に1P目にチャレンジ。宮崎さんの叱咤激励の末、なんとか、ビレー解除のコールが
届く。

2P目は容易な階段上のフェイス、3P目は、崩壊したフォール状のところを避けて、フリー&人工を交え
ビレーポイントへ。

4P~5P目は容易なスラブを続けて登り、6P目は普段は濡れている被り気味のフェイスになる。
見た目は困難そうであるが、適度にピンがありまた、手掛かりも多くV+が適当なグレードだと
感じた。

7P目は垂壁15m程度を人工で登り、不安定なビレーポイントで仮ビレーを行い、一旦3人合流の後、
20m上方のビレーポイントまでロープを延ばした。

8P目のかなり傾斜の強いスラブを人工交じりで抜け、9P目の最終ピッチに突入。
同ルート下降を時間を考慮すると、ギリギリの時刻になりそうなので、迅速に攀じる。最後の5mほどは
草付に突入し、この先に終了点が存在するか疑問であったが、草付に埋もれたボルトを発見して
ビレーオフ。

フォロワーを迎え、14:30頃に懸垂下降に入る。順調に下降して取付きに到着が18:00前になるか
薄暮ギリギリの時刻である。トラブルなくロープ回収が順調にいけるか、慎重にロープをセットする。

ロープが挟まることなく、60m×5P懸垂下降を行い、取付きに到着は17:45前、日没寸前であった。
ヘッドライト下山(ヘッドライトを忘れたメンバーがおり、騒いでいたが)になってしまったが、19:00前には
駐車場に到着、3人で難ルート完登の達成を讃えあった。
今回の登攀は紅葉には、少々早かったが、暑くも無く寒くも無く、また、壁は完全に乾きっており、絶好の
コンディションの中、登ることが出来て、幸いであった。
また、当初考えていた以上に難しく、ルート全般を通じて緊張感をもった登攀になりそのルートを完登
したことにより、私自身も含め、メンバーには自信になったのではと考えます。




コメント

タイトルとURLをコピーしました