2022.10.28 瑞牆山小面岩 一刀

山行報告
  • 参加者: 穴井 ボーイ
  • 天候: 晴れ
  • 行程: 0925駐車場発-1025一刀取付-1100登攀開始-1610終了点-1705取付
  • 装備: シングルロープ60m×1、キャメロット0.2〜3/2セット・4〜6/1セットほど(6番は無くても良いと思うがギアビレイの時など意外に有効)

一刀は2013年に拓かれた比較的新しめのルートだが、グラウンドアップのトラッドフリーでオンサイトという完ぺきなスタイルで登られたようで、たぶんルート上にはボルトは一本もない。

素晴らしいとの評判だが、5.11-のピッチが3Pも続き、11台のクラックは一本しか登ったことのない自分には明らかにオーバーグレードだ。せっかくの機会なので穴井さんの誘いに応じてみた。(最悪引っ張り上げられるだけでもいいや)

アプローチはパノラマコースを40分くらい歩き、小面新道への分岐を左に行き大面・小面岩間のルンゼを詰める。フィックスやピンクテープがあるほか、登山道のような踏み跡があり、十一面方面の摩訶不思議なアプローチと比べると比較的わかりやすい。

しかし、この辺りもカンマンボロン・大面岩といった巨大な岩壁が連なっているはずなのに、樹林帯に入るとその姿がほとんど確認できない。

以前、大面岩へのアプローチに迷い敗退した挙句、熊に遭遇したことを思い出す…。

瑞牆クライミングガイドはちょっと高いので買わずにいたが、やはり必須だと思った。上巻だけでも買おう(´∀`)

取り付きはルンゼを詰めてフィックスロープを上がりしばらくすると、向かって右手に見える顕著なワイドクラックから。

1ピッチ目は5.9/25m。下は簡単だが上部5メートルほどはオフウィズスでしっかりとしたワイド技術が求められる。

立木が終了点となる。

2ピッチ目。5.11a/25m。

少しクライムダウンしてクラックの真下にカムでビレイ点を構築し直す。

下部の4番サイズのワイドからシンハンドサイズが5メートルほど続き、上部は0.3くらいのフィンガークラックとなる。小テラスを挟んでから5メートルほどのクラックをレイバックで登り、灌木でビレイ。ラインは直線的で内容も素晴らしかった。

たぶん3ピッチ目以降は自分がリードできる所が無いと思われるため、平井がリードしてみるが上部で敗退…。

穴井さんに交代してもらうが、余裕の登りでノーテンで抜けていった。んー、、不甲斐なし!!

左のフェイスの中央に走るクラックが核心の4ピッチ目。

3ピッチ目、5メートルほどの歩き。コンテ。

4p目 5.11b/25m。穴井さんリード。

前傾壁に切れ込むシンハンド〜ハンドクラック。ハイライトとなるピッチで内容は四つ星と言えるほど素晴らしい。

写真じゃ分かりにくいが傾斜は強い。出だしのピナクルに立つところからいきなり辛い。0.75くらいのシンハンドセクションに耐えると吸い込まれるようなハンドサイズが続く。フェイスには明瞭なスタンスが拾えた。小テラスでレストできるが、その後のフィンガートラバースからのルーフクラックのパートも疲れている身体には厳しいムーブが要求される。

ジャミングは難しくないので、持久力勝負で登りやすいとも言われるようだが、自分はフォローでも落ちまくった…笑。

リードはしっかりオンサイトしさすがだ。

6ピッチ目チムニー

5p目は30メートルの歩き。樹林帯へと左方向の踏み跡を辿る。

6p目、5.7/20mのチムニー。平井リード。プロテクションは取れないが必要ない。簡単。

7p目。30m歩き。ルーファイがやや分かり辛いが、5メートルほどのハンドサイズのクラックがあるフェイスに突き当たると、登らず左に回り込み樹林帯に入る。

8p目。5.11a/25m

アプローチの時点で「絶対リードしません」と予め断っておいたピッチなので穴井さんリード。

ハンドサイズの左トラバースをこなしマントルを返して小レッジに立つと、プロテクションを足元にして5〜4級くらいのボルダームーブのスラフェース。2〜3歩の際どいムーブをこなしてフレークを掴めば安心出来るが、5メートルくらいはプロテクションが取れない。夏はかなり難しそう。

リードは足元にカムを固めどりし、何回かクライムダウンして躊躇したものの無事突破しオンサイト。やっぱり穴井さんは強かった。

フォローで上がると「どうやってクライムダウンしたの」と思うくらいスタンスは細かいし、レッジも飛び降りれるほど広くはない。フォローでもかなり躊躇した。というか一回落ちた。

終了点は小面岩の山頂だ。ロケーションは素晴らしい。夕暮れ時の瑞牆の岩塔群が一際映える時間のゴールというのも至高。

下降は山頂側のケルンを辿ると残置支点あり。30m懸垂2回で小ヤスリ側の谷へ降りた。ガレ場の踏み跡を下ると程なくして小面新道へ合流する。

フィンガーからワイドまでこなす技術が求められ、総じてクラック全般が不得手な自分は案の定まともに勝負させて貰えなかったが、それでも自分が行った瑞牆のマルチでは屈指の良質なルートだと思った。

5.11のピッチが連続するマルチをこなす実力は今の自分には無いが、こういうルートをサクッとリードできたらクライミングはもっと楽しいんだろうなーとか思う。

もっと登れるようになりたいものですね…。

記: HB

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