荷揚げシステムは初めて見る人にとっては分かり難いので、シンプルな図とそれぞれの役割を解説します。
分かりやすくするために、マイクロトラクション(PETZL)とタイブロック(PETZL)を使用します。
これを使うと見た目スッキリ!
荷揚げシステムの完成図です。
ダイナミック・ロープは引くと伸びる(落下時の衝撃吸収のため)のでそれより引く必要があります。
引き上げる方向を変えるため、プーリーをタイブロックの上に入れています。
役割の説明
(滑車1)マイクロトラクション:は定滑車と逆流防止(手を放しても荷物の落下を防ぐ)をしています。
手を放すとここに全荷重がかかります。
マイクロトラクションではなくただのプーリーを使用する場合は落下防止機能を追加します。
定滑車に見えますが、実は上下ひっくり返した動滑車です。
(滑車2)タイブロック:荷重を動滑車にかけます。
また、尺取虫方式で荷揚げします。
プーリーがあればここに付けると良いです。
引き上げ時は荷重の2/3がタイブロックにかかり、1/3がマイクロトラクションへ行くロープにかかります。
タイブロックを使用しない場合はシュリンゲでオートブロック、バッチマン等で作ります。
ここで滑車の説明。
滑車には定滑車と動滑車があります。
定滑車
引く力=荷物の重さ
動滑車
引く力=荷物の1/2
引く長さ=2倍
次に荷揚げシステム(1/3倍力)へ進化途中のシステム
動滑車を使った1/2倍力システム
動滑車と荷物の間は延長しても機能的に変わらず。
動滑車に直接荷物を付けるとロープ長の1/2の距離しか上げられない。
動滑車から延長するロープを付けるともっと距離伸ばせるし、セカンドにつながっているロープを使える。
ロープ2本使うのではなく、1本でやってしまえというのがこれ。
図には描いてないが、手を放した時の逆流防止と動滑車の固定はずらして使う。
これを改良すると荷揚げシステム(1/3倍力)になる・・と思う。
荷重は3分割される。
引く距離は3倍。
覚えやすいように勝手に命名!
名付けて「N-system」
ロープの曲がり方が「N」になっている。
「N」の角にマイクロトラクションとタイブロックを付ければOK!
どう?これで忘れないよね!
投稿:中村
コメント