2020/12/5-6 黄蓮谷右股

山行報告
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  • 日時:2020年12月5-6日
  • メンバー:宮崎 中村 長野(投稿)
  • <コース>
    • 1日目 10:00駐車場発→15:00 五合目テント場
    • 2日目 3:00テント場→7:00黄蓮谷→8:30奥千丈ノ滝→13:20奥の滝→16:30登山道→19:30テント場→23:00駐車場

いつか行ってみたいなと思っていた黄蓮谷を遡る機会を得た。
谷川中間陵で反省文を書かされた時と同じメンバーだが、今回は同じ轍は踏むまい。
大体は確保無しでいけるナメなので、ミラーレスを引っさげてトップで行き、この素晴らしきメンバーの勇姿を写そう。

さあ、やるか。

    



初日はのんびりと黒戸尾根を五合目まで行く。
南アルプスの長い登山道は、まあいつも瞑想歩行になり頭の中をぐるぐると旅する。
時々、誰かが話し、山の中にいる現実に戻されるのを何度か繰り返し、五合目に着く。
うっすら積もっている雪をコッヘルですくい取り水を作る。
冬山シーズンの到来だ。


二日目に下山する計画の今回は朝2時に起きて、3時に出発する。
黒戸尾根から下降し、黄蓮谷の沢床まで降りる手前で谷筋をトラバースして、坊主の滝の上に出る予定だった。
がトラバースポイントがうまく見つけられず、迷った挙句、滑り出したら止まりそうもないスラブ帯を横切ることに。

思えばここが一番ヒヤヒヤした箇所だったかもしれない



予定よりも1時間ほど長くかかってしまったが、黄蓮谷に入る。
どうやら、滝は凍っており、何とかいけそうだ。


二股で左股を横目に我々は右股へ入っていく



氷にバイルを刺して、アイゼンで蹴り込む。
この感じが久しぶりで愉しく、傾斜のゆるい滝をどんどんと遡行する




先行パーティーが遠くに見える、今日は私たちとこの組2パーティーのみの静かな谷。
太陽はあたることのないひんやりとした谷に凍った滝がどこまでも続く。




奥千丈ノ滝は階段状だったが確保していく。



その後は延々と氷のナメが続く。
所々氷が薄く、嫌な箇所もあるが、慎重に越えていく。








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最初に氷に入れたひと刺しの感動はどこへやら、延々続く氷の回廊へバイルを振りかざす腕に疲労が滲んでくる。
一体何時間登っているのだろう。
標高差1200mの登高はさすがにこたえてくる。
最後に奥の滝だろうか、現れるが氷が薄く、登れそうにない。
下の部分を巻くが最後の氷壁は確保して登りあげる。



さらに詰めていき、ハイマツ帯を最後に抜けると登山道に出た。
16時半だった。



そこから、下り始め、五合目に張っていたテントを撤収し、駐車場についたのは23時だった。
実に20時間行動し、最後はお互いに口も聞かず、宮崎さんは疲労で中村さんの幻覚を見たとぼやいていたが、それは幻覚ではなく中村さんだ。

ともかく、無事に黄蓮谷を登り切ることができて良かった。

時間はかかるが、やればできる中間陵組だ。

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