- 期日:2021-5-29(土)
- 山域:神奈川県・静岡県/金時山
- ルート:公時神社ー金時山ー公時神社
- 行程:公時神社駐車場…金山沢分岐…10m滝…15m滝…多段100m大滝…金時山山頂…下山
- 難易度:10mⅢ+、15mⅣ-、100mⅣ~Ⅴ(A1)
- 参加者:M(友)、A(友)森(投稿)
- 天候:5/29 曇りのち晴れ
箱根の山は天下の嶮と謳われて久しいが、いまだその名は廃れておらず、外輪山の苔滑らかな谷底には人知れず万丈の滝が眠っていた。
数年前、金時山南側の詰まった等高線の話を友人としていた時に「実はルートがある」ということを聞いて今年になって計画されたもの。冬の間に行った時には別ルートを辿ってしまい、そこから苔むした3,4の涸棚を登って山頂に抜けたことがある。
今回はルートを知る友人に案内を請い正式なルートを辿ることができた。
フェースを登ると聞いていたから登山届にもフェースと書いたのだが、実際にはルンゼ状の滝(ほぼ水流無し)を登ることになった。
この友人は沢をやらない為に滝を登るという概念を持っていなかった模様。
強風予報だったこともあり、1名不参加の3名での決行。
沢の分岐から登っていると10mばかりの小滝にでる。初見でもあり中間支点が取れなさそうだからクライミングシューズに履き替え(誰も沢靴は無し)巻き気味に登ったが、水流右の苔の中に黄金色に輝く真新しいリングボルトが付いていた。
直登可能。
次に出てくるのが15m滝。
全員スニーカーで登ったが問題なし。ただし上部が滑るのでロープは出したほうがいい。
そして大滝に到着。沢で出合ったら100%高巻く代物。
苔と土くれと藪の壁。
大滝100mも分解すれば60m+多段25m+連続小滝になる。
まずここは4度の登攀経験のあるM氏にリードを任せた。
初登者や壁滝名前が分からない為、友人間では「金太郎大滝」と呼ぶことに。
1Pの核心は出だし。外傾気味の一撃10a程度のテイクオフ。アブミ回収を任されてラスト登攀になったが、自分の時にカチの後のガバ岩が剥離してあえなく滑落。大きく横に振られ手の甲に数か所裂傷を負った。
グレードが上がり10b程度になったカチ岩を使って登るもまた剥離して滑落。グレードあがり10d程度。
いかんともしなくなり結局ハンドル付きのアッセンダーや草などを使用した。もちろん草も剥離した。
大滝核心の2P目。最初からアブミを使った人工登攀になる。中間支点も藪に隠れてよく見えない。
アブミは5個使用。
足は土くれからアブミへ。
このあたりガバはほぼ無いのでアブミとアルヌンを使って越える。
その後もアブミを使った登攀が続くが、
岩が剥離しての落石も多くなる。手も足も信用できない中、アブミが落ちての回収作業なども行うことに。
核心後の多段壁。
脆い+中間支点が無い+ハーケンは刺さらない+カム使えるクラックは無い。
3P目は~10m小滝の連続登攀
灌木と根っこを頼りに
寝っ転がりながら登って行く
そしてルンゼを越え、最後は山小屋直下へ。友人に聞いたところ、このような無名のルートが箱根にはまだまだいくつもあって、そのうちのいくらかはかすでに
辿っている人がいるとのこと。
なんとか無事にビールとなめこ汁にありつけた。
お疲れ様でした。
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