- 参加者: M、ボーイ、S
- 行程: 1200頃チョックストーンルート取付き 1430終了点 1500テント場
- 装備: キャメロットC0.3~3/2セット(1セットあれば充分)、クイックドロー×5くらい、アルパインヌンチャク×5くらい
栃木WCM二日目はテント場からウメコバ沢まで行くのは1時間くらいかかり面倒なので、目の前の松木ジャンダルムへ。
前日は深夜まで飲んでいたため、テント場を出たのは9時半ごろ。天気も穏やかだしアプローチもごく僅かだし、フリーのゲレンデで登るような気楽な気分。
松木ジャンダルムについて、ほとんど情報を持って無かったので、幹事の方々にお勧めを尋ねたら右壁のチョックストーン~ニャンパラリンルートが面白いのではとのこと。丁寧にその場でトポまで書いていただいた。
橋を渡り、右の樹林帯とガレ場のコンタクトラインを行くと踏み跡やケルン、赤テープなどがある。
右壁と聞いて、疑う余地も無く、右方の独立した岩壁に向かう。スラブには新しいボルトが整備されているが明確な取付きがよく分からず、しばらく迷う。半信半疑のまま、それらしいチョックストーンに向かって適当に2ピッチ伸ばす。
3ピッチ目と思われるクラックが分からず、久野さんが斥候をしたり再びさまよっていると、午前中の登攀を終えた別パーティがちょうど下山してきたので、案内人の方に尋ねたところ「全然違います!」とのこと…。すぐ左のルンゼから歩いて下山。右壁とは本峰の右側面のことだったそうな。ついでに案内人のSさんもご一緒することになった。
気を取り直して1ピッチ目。Mさんリード。Ⅲ級/25メートル。
顕著なルンゼ状を左上気味に進む。リードは1ピンしかとらなかったぐらい簡単。
2ピッチ目。HBリード。Ⅲ+/15メートル。核心であるチョックストーンがあるワイドクラック。
短いがとても面白いピッチ。割としっかりしたワイドのムーブが必要だったり、冬のワイド入門といった感じ。チョックストーンにバイルを引っ掛けてズリ上がったりして楽しい。八ヶ岳などのⅢ+級と比較すると明らかに難しい気はするが。
3ピッチ目。Mさんリード。15メートルくらい。ここは何通りかのラインが取れる。右端の脆そうなクラックか、中央のL字状のシンクラックなど。リードはL字状を行く。ちゃんとバイルを引っ掛けて登らないと難しいと思う。
4ピッチ目。HBリード。40メートルぐらい。
ここも何通りかバリエーションがある。ビレイポイント右の垂壁も登られているが、プロテクションは取れなさそうだし、かなり本気のドライツーリングになりそうで惹かれたが今回は辞めた。左のチムニーを選べば二段チムニールートに合流する。
今回は正規ルートの中央のルンゼを行く。ライン次第では難しくなり、写真のところはちょっとしたボルダームーブで突破。
ルンゼが行き止まると右上し、テラスで適当にビレイ。
5ピッチ目。Mさんリード。20メートルくらい。ここもバリエーションが何通りかある。チョックストーンルートは右側のリッジ状を行く。ニャンパラリンルートは左側のワイドを登り、1.5メートルくらいのギャップを乗り移った後、ハーケンを足元にフェイスをフッキングで登って行く感じ。
今回は正規ルートを選択。ここもフッキングで登って行くので、簡単というわけでは無い。
ジャンダルムのトップに出て終了。下降は裏のルンゼから歩いて帰れる。フィックスあり。
ウメコバ沢の各ルートはどれも難しいし、スケールも大きいが、それに比べると松木ジャンダルムは全体的にやさし目なルートが多いようだ。しかし、ラインを工夫すれば上級者でも楽しめそう。
松木ジャンダルムは、トポなどの情報はあまり出回っていないようだが、岩は固めだと感じたし、アプローチも近いし、手軽に本格的なドライツーリングを楽しめる良きゲレンデでした。早くも来年の茅ヶ崎WCMはここでやろうという話も…。案内して頂いたSさんありがとうございました。
記: HB
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