- 参加者: 平井、KRさん(会員外)
- 天候: 1/13 雪-2/-14℃ 1/14快晴1/-17℃(新穂高温泉)
- 行程: ◇1/13(土) 1130中尾高原口駐車場-1230渡渉ポイント-1340クリヤ谷岩小屋幕営地-1540P4チムニー取付 ◇1/14(日) 0622幕営地発-0715 1ルンゼ左取付-0750P4基部-0845 1P目登攀開始-1020 2P目-1130 3P目-1355 4P目-1540 5P目-1600 6P目-1650終了点-1930幕営地着-2135駐車場
- 使った装備: 60mダブルロープ、カムC0.2〜3/2セット、トライカム小さめ1セット(ほぼ使わず)、アルパインヌンチャク×12、120㎝スリング×4、イボイノシシ×2、アイススクリュー(10㎝×1,13㎝×2)など
金曜夜は北杜市のクライマー新年会に飛び入り参加させていただき3時まで飲んだくれた影響で、新穂高の駐車場着は昼頃。初日はアプローチのみに潰えた。先週末は雪に乏しかった錫杖も今週からまとまった降雪があり、積雪量はだいぶ増えていた。
今回は1ルンゼ左を本命としていたが、2週連続で錫杖でお会いすることになった富山起点さんに先を越されており、お勧めされたダイレクトルンゼへと転進することに。錫杖を登り尽くした方が絶賛するラインだ。間違いないでしょう。
ダイレクトルンゼのオリジナルピッチへのアプローチは数通りありそうだ。チムニールートからの継続は充実するが、1ピッチ目は昨日から雪崩みたいなスノーシャワーが頻発するし、自分は先週登ったばかりなので左の氷雪壁のルンゼから上がることにした。
1ピッチ目 40mくらい 平井リード
入り口までの胸ラッセルが大変だった。出だしは氷瀑になっているが13㎝スクリューでタイオフするくらいの草付きベルグラ。技術的にはⅢ+〜Ⅳ程度だがプアプロだったので慎重に登った。左から顕著な雪壁ルンゼが合流する地点でピッチを切る。
2ピッチ目 40mくらい KRさんリード
件のルンゼを詰める。概ね雪壁登りだが、ワンポイントのミックス箇所をドラツーで突破するとダイレクトルンゼの凹角が望める。懸垂支点のある立木でビレイ。
3ピッチ目 5.9/35m 平井リード
ダイレクトルンゼのオリジナルピッチは60メートルほどの垂直のクーロワールだ。残置支点は意外に多いが、それを抜きにしても支点状況は良好。安心してテクニカルな登攀が楽しめた。
60mロープであれば繋げられるだろうか、今回は冬期クライミングのトポ通りチムニーゾーンの手前でピッチを切った。
下部のフェイスは正確なミックスクライミングの技術が要求され非常に面白い。
4ピッチ目 5.9/40m 平井
5mほどの核心部はアックスとワイド登りを上手く組み合わせて越える。その後の草付き帯も全然落ちられる際どさだ。しばらく進むと傾斜は緩み、向かって左から合流するルンゼへと進む。
こういうラインを登るために辛さ8割の冬季登攀を続けているのだなぁと一手進むごとに感慨にひたれるような素晴らしい時間を過ごせた。
続いてルンゼを木登りしつつ詰める。ラッセルが大変だったので一度適当ピッチを切った。
5ピッチ目 20mくらい KRさん
引き続き木登り。最終ピッチの顕著なハングを目指す。カムで終了点作成。
6ピッチ目 M5/30m 平井
最終ピッチは右チムニールートと共有する。細かいフッキングとフットホールドをひろい、ハングを右にトラバースしてから直上する2〜3手が核心か。ここもムーブがありテクニカルでとても面白かった。
ハングを越えてすぐの立木が懸垂支点になっているようだが、今回はしばらく木登りをしてキノコ雪のリッジに出て終了。
ダイレクトルンゼは登った人たちが絶賛する通り文句なしの四ツ星ルートだと感じました。アックス登りが好きな人にはたまらんと思います。
今回リードを担当したピッチは全てオンサイトできたし技術的にも内容的にも非常に満足した。が、それが慢心を呼んだのかな。帰り際に自分の大ミスで危険を招いてしまったことには猛省です…
深夜、塩尻の健康ランドで湯に浸かりながら、生きてるってそれだけで幸せだなぁと、そんなことをしみじみ考えていました…。
記: 平井
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