メンバー:相原(CL)、中西(SL)、中橋、O田(会員外)、竹沢(記)
茅ヶ崎恒例のきのこ山行の前に、毎回沢登り隊と縦走隊に分かれて山行するのだが、今回はこの沢になった。市販の沢本に載っているようなものではなく、ネットの記録もあまりない。ただ濡れるような感じではなく、名前の由来の大ギラは快適かつ気持ちよさそうであったので二つ返事でこちらに参加した。
深夜に茅ヶ崎を出て、メンバーをピックアップして海谷のキャンプ場についたのが7:30。さすがに糸魚川は遠い。茅ヶ崎は雨だったが、天気予報通りここは晴れ。テントを張ったのち、1時間くらいで倉沢に着く。千丈峰上部尾根まで車道が延びており、そこに車を1台デポしておいた。
入渓は7:50、暫く進むと初めの滝20mくらいが出てきて左岸を巻く。次いでさらに大きい藍甕の滝になる。なかなかの迫力だ。こちらも左岸を巻く。いずれも登攀で数か所難しいところが出てくる。期待の新人中橋さんは巻きの泥交じりでは、フエルトソールで滑っているようだ。今日の沢床は標高が低い山の割に滑らず、フエルトは不要。思っていたより難しく相原さんにリードしてもらうが、相変わらずの安定さだ。
藍甕の滝
そうこうするうち、ゴルジュ帯先の滝。ここも見た目登れず、結構手前から左岸をへつる。ありったけのカムとハーケンを持って、やはりここも定番の相原さんがリード。要所がバランシーで、微妙な恰好でハーケンを打っている。40mほど伸ばして、トラバースの途中で切る。実際に登ったらフォローでもかなりしびれた、とてもリードできる気がしない。ハーケンとカム各3,4個使っていた。その後10mほどさらにトラバースしてようやくへつりきった。ここまで、決して遅い訳ではないのだが、イチイチ ロープが必要で時間がかかっている。あれっ、今日はのんびり山行ではなかったのか??
ゴルジュ先の滝 左岸をへつる
50mへつりの途中
そうこうしていているうちに、ようやく大ギラに着いていた。時折スラブ帯が顔を出していたが、ここは特に大きい。でこぼこしている西ゼンのスラブのようだ。名前の由来のギラは少ないが、見栄えが良い。先頭の二人は嬉々としてスタコラ登っていく。折角のご褒美ピッチなのでゆっくり登れば良いのにと思う。この辺りから中西さんのペースが遅れ気味になる。
大ギラ
大ギラ最上部で15:40。さて、そろそろ微妙な時間になってきた。ここからヤブである。ここまではまだ気分は、まあまあのんびり山行だった。きっと稜線から道になるのではとぼんやり思っていたが、どっこい踏み跡なし、人工物なしである。後続を待っている途中で皆時間が気になりだして、以前の山行で同行者のヘッドランプが紛失して下山が翌日になった話題が出た。つい今まで言おうか迷っていた、「隠しておいた言葉がポロリこぼれてしまう オレもなーい♪・・・」。自分ではある程度意を決して言ったのだったが、Nさんはケロリ「私もテントに置き忘れました」。期待の新人は肝も据わっている。相原Lは一言「聞かなかったことにする」、とイイ男は心憎いことを言う。
千丈峰ピーク 三角点なしのヤブ
初めうちは「まあ秋のヤブは涼しくて良い」などと軽口を叩いていたが、期待していた千丈峰ピークを過ぎてもヤブは変わらず。期待の人工物 赤テープが出てきてもヤブは続く。「まあ雨が降らないだけ良い」と言った端から雨も降ってきた。自然は厳しい。いよいよ暗くなってきて、ヘッドランプなしのヤブ漕ぎは体のあちこちをぶつけて痛いし、下りでつかまる木は生きているのか枯れているのか分からない。加えて中西さんのペースも上がらないと、散々だった。19:50なんとか下山、キャンプ場の宴会も終わっていた。
今回見た記録が楽しそうな内容でヤブの記載もなかったことから、勝手に楽観視していた点は反省。きのこ山行のルートには適しないが、総じて海谷山域の自然を堪能できる好ルートでした。体感3級くらいでしょうか。縦走組の皆さん、下山が遅れて心配させて申し訳ありませんでした。

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