2022.11.27 海金剛スーパーレイン

山行報告
  • 参加者: ボーイ、濵田
  • 天候: 晴れ
  • 行程: 0720雲見海岸駐車場-0820雲見オートキャンプ場-0940スーパーレイン取付-1025登攀開始-1420終了点-1550取付き-1707雲見オートキャンプ場
  • 装備: キャメロット/フレンズ#0.2~4(0.5〜3は2セット)、ナッツ一式、アルパインヌンチャク×10、120スリング×2 、8.1/50mダブルロープ×2 ※ナッツは必須、0.2〜0.4程度のマイクロカムも多めの方がよい

2年半ぶりに伊豆の海金剛に再訪してきました。

スーパーレインは自分にとって思い入れのあるルートだ。

以前訪れた時の自分はマルチの経験どころか、外岩リードの経験すらほとんど無かったが、1ヶ月ほど前から濵田にマルチのシステムやナチュラルプロテクションの使い方を教えてもらい、広沢寺、二子山中央稜、城山とトレーニングを重ねて憧れの海金剛を登れた時には最高の達成感だった。

二子山中央稜はプロテクションワークの非常に良い練習になった。

この成功で自信を得て、あれからたくさんの山や岩を登ってきたが、自分にとっては今でも登れて一番嬉しかったルートである。

雲見海岸の無料駐車場に車を停めてアプローチ。綺麗なトイレもあるし、無料の足湯もある。

この電柱が目標となる

雲見オートキャンプ場先のトレイルに入る分岐点まではおよそ20分ほど車道を歩く。

笹薮のトラバースがなかなか悪かった。

アプローチはピンクテープやフィックスロープが随所に設置されているが、以前よりもだいぶ悪くなっていると感じる。踏み跡は乏しいし、藪漕ぎも強烈だった。しかし逆に冒険的で楽しめた。

中央のリッジ右寄りのラインがスーパーレイン

1ピッチ目: 5.8/50m 濵田リード。

上部は嫌らしいスラブ。トラバースのポイントを見過ごさないように注意が必要。

2ピッチ目: 歩き。前回はここで後続パーティーに追いつかれた。まさか我々二人も後に茅ヶ崎山岳会に入会し、彼らと同僚になるとはその時には思いもしなかった。

3ピッチ目: 10a/30m。

初見だとルートファインディングに悩むかもしれない。写真の5.7のフィンガークラックを直上し、レッジを少しだけ左にトラバース。スラブに走るフィンガークラックを右上する。

『マルチピッチルートスーパーガイド』

プロテクションがやや悪いうえにバランシー。この手のクライミングが苦手な我々は他のピッチよりワングレード難しく感じた。ナッツが有効か。

4ピッチ目: 10a/30m。HBリード

クラックをレイバックで右上→フィスト〜ワイドクラックを直上。

上部のワイドで背後を振り返ると、思わず歓声を上げたくなるような絶景が広がる最高のピッチ。

5ピッチ目: 10a/30m。濵田リード

『先人クラック』。自分にとっては初めてクラックをリードした記念すべきピッチだ。

出だしの逆層のフェースから、フィンガー〜ハンドサイズのしっかりとしたクラックを登る。まともなジャミングを知らなかった頃によくオンサイトできたなぁと思った。ハングを越えた先はやや脆い。

グレードは全体的に甘いと感じた記憶があったが、今はむしろ少し辛めに感じる…。実はそんなに成長していないのか?!

6ピッチ目: 5.8?10a? HBリード。

グレードはよく分からないが、決して簡単では無い。短いが、傾斜を感じパワーの要求されるところだ。

右隣から回り込めば5.7のスラブとなるが、今回は左のオフウィズスを選択。出だしのクラックはザックがあると登り辛いかもしれない。

7ピッチ目: 5.8 濵田リード

ここも5.8にしてはちょっと登り辛いか。出だしのクラックはボルダームーブでリップを取る。かつては5.13やら2段など登っていた濵田さんはちょっと苦戦してた。トレーニング不足ですね…。

終了点は狭いが、快適に寛げるテラス。180度絶景が広がる最高のロケーション。漁船のほかは人の気配はない。まさに秘境だ。

帰りは大海原へ向かって豪快に懸垂下降。今回は風が弱かったので50m×4回で取り付きまで帰還。

風があるとロープが流されるうえに、エッジや浮石、ブッシュに引っかかり易いので、短く切ったりロープを束ねて下降するなど工夫した方が無難だろう。

アプローチの懸垂下降ポイントは登り返しとなる。(フィックスロープ有り) アッセンダーがあると安心。フェイスに走るクラックも登られているようだ。時間があればリードしてみたかった。

帰りの車中はサッカー全く興味ない濵田に運転を丸投げし、自分はひとりコスタリカ戦に熱狂しながら帰宅。

以前訪れた際には、登れるかギリギリの実力と経験値のなかでの成功だったが、今はのんびり楽しみながら登れるようにまでになった。だが、たまには初心に立ち返ってみるのも良いのかもしれない。

それにしてもやっぱり素晴らしいルートでした!!今シーズンもう一回訪れてもいいぐらいですね。

記: HB

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