日にち 2024年8月10~12日
山域 御嶽山系
参加者 てるさん、はまだ、ひらしま(記)
茅ヶ崎山岳会に入会した日の飲み会で「沢登りが好きです」と自己紹介したところ、突然てるさんから「兵衛谷へ行きましょう」と声をかけられた。あの日から2年弱。昨年は雨で転進となり実現せず。そして今年、兵衛谷に魅せられたハマダくんを加え、ついに兵衛谷の遡行が現実になった。
濁河温泉に車を1台デポし、長い山道を運転し、がんだて公園から入渓。巌立をバックに準備をしていると、見知った沢屋のHさんとバッタリ。シン沢屋交流会の混成メンバーとのことで、3日間抜きつ抜かれつで近いところで一緒に遡行させていただきました。
入渓すると、さっそく朝陽の差した美渓に癒される。
今回は泳ぎの得意なてるさんがいるので心強い。率先して泳いでもらう。
沢は溶岩でできた特徴的な渓相で、バリエーション豊かな姿で我々を魅了する。
予定通り取水堰堤の上を幕営地とし、初日の夕飯はてるさん持参の網と肉で焼肉を堪能!沢で食べる焼肉は最高。てるさん、ありがとうございました。
2日目も美しい沢が続く。
今回一番迫力があったのは吹上滝!岩で囲まれた滝壺に大量の水が落下していることから、滝壺を観に岩の上に攀じ登ると吹き上がる爆風に晒される。吹上滝という名前は実に分かりやすい!
今回一番ご縁があったのは10m堰堤形の滝!形と良い、陽が差す姿と良い、美しかった。名残惜しみつつ左岸を巻き上がり再び沢床に降りたところ、なんともう一度同じ場所に降り立つことができ、もう一度ご対面することができました!笑
進んでいくと、白い岩と黒い岩が交互に現れるようになる。
そして、龍門の滝。唯一無二の景観。ありがたいことに、Hさんに集合写真を撮ってもらえました。
龍門の滝を越えると、ひときわ柱状節理の発達した景色が現れる。
チェックポイントの材木滝に到達。右壁からは温泉が湧いていて、岩が変色している。さて、ここからはエスケープのできない地形に入っていくので気合を入れ直す。
尺ナンゾ谷の出合に着いたがまだ時間が早いので、幕場を探しながら先へ進む。百聞滝のいくらか手前に3人がちょうど寝られるスペースを見つけ、一生懸命整地をして幕場とした。なお、百聞滝の下を幕場としたHさん達は、風が通って寒い一夜を過ごしたようだった。
この日の夜はてるさんがザルを持ってきてくれて、そうめんを振る舞ってくれた。清流でしめたそうめんは美味!てるさん、ありがとうございました。
3日目は百聞滝の高巻きからスタート。絶対に一般の高巻きルートでは無いよなぁと話しながら、てるさんリードで崩壊地をトラバース。見た目以上に抜け口がけっこうヤバかったので、もっと巻き上がるルートを取ることをお勧めする。
兵衛谷はどこまで行っても豊かな独特の景観で飽きさせない。
水が伏流したり復活したりするようになると、次第に鉱山の雰囲気になっていく。
そしてそして、ついに日本最高所の滝と呼ばれる6m滝に到着。記念に一人ずつ滝の水を頭からかぶる。
その後「日本最高の滝を登ろうぜ!」とはまだ君リードで登攀。見事に突破してくれた!けっこう悪い!この沢全般で言えることだが、安定しているように見える大岩でも動くことがあることから、気持ち悪い登攀だった。
この滝を越えると沢は穏やかな平原を流れ、次第に水は枯れて賽の河原に到着。長かった遡行も終わる。
賽の河原に荷物をデポして御嶽山の山頂を目指す。
御嶽山には初めてきたが、凄い景観だ。
3人で標高3000m超えの頂へ!
凄い達成感にてるさんは「今、感動しています」。
最後は濁河温泉に入るぞ!と急いで下山。
素晴らしい景観。高巻き・泳ぎ・登攀・体力と総合力が要求される内容。
飽きることなく楽しめる、とっても良い遡行に大満足。
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