- 参加者: 小林大、m、HB
- 天候: 晴れ
- 行程: 0816赤岳鉱泉-0905裏同心ルンゼF1-1100北西稜取付き-1530終了点-1700赤岳鉱泉
- 装備: クイックドロー×15くらい、カム0.5〜4/1セット(あまり使わず)、トライカム、ナッツ、アイススクリュー、50mダブルロープ
冬山シーズンに向けた前哨戦として八ヶ岳に行ってきました。
大同心北西稜には前週にも訪れたが、風雪に負けて敗退。裏同心は登ったパーティーはいたようだが、下見した限りは登っても楽しくなさそうな氷結具合でした。
今週も登れるか微妙だったが、週末の冷え込みに期待して継続前提のプランにしました。
アイスキャンディーは氷結ほぼ無し。南八ヶ岳の峰々にも積雪はほとんど無さそうだ。
裏同心はやはり多くのパーティーが入っていた。しかし渋滞するほどでは無くサクッと抜けられた。
雪は全くなく平年より氷結はだいぶ甘いようだが、一応全部の滝が繋がっており、久しぶりのアイスクライミングが充分楽しめた。
大同心基部に辿り着いてビックリ。先週は膝下くらいまで積雪があったはずだが全くなし。
初冬というより晩秋という言葉が似つかわしい、季節感を感じさせない情景である。
1ピッチ目はmさんリード。ピナクルに向かって左上する。見た目は容易そうだが、侮ると足をすくわれかねない。ピナクルの向こう側に終了点あり。
2ピッチ目は歩き。岩壁に沿い左に下降気味にトラバース。スタカットで50メートルいっぱいに伸ばすか、あるいはコンテでも可。
3ピッチ目。適当な所にアンカーを構築し、写真のピナクル基部のスカイラインまで50メートルいっぱいに伸ばす。支点はほぼ取れなかった。
気温は低いので草付きは凍っており、バイルはサクサク刺さる。イボイノシシなどが有効だろう。
4ピッチ目。30メートル/Ⅴ級。
大善さんリードで行く。ここは傾斜が強く登りごたえのあるピッチだ。残置支点は多いが、雪が多いと埋まってしまうかも。
5ピッチ目。Ⅳ+/50メートル。
終了点から正面の岩壁を右から回り込み直上。快適なフリークライミング。
5ピッチ目の終了点からは再び歩き。ロープスケールで100メートルくらい右上方に向かって進むと最終ピッチ基部。視界不良時はルートファインディングに苦労しそう。
最終ピッチ。Ⅴ+/30m。短いワイドクラックと聞くが、別にワイド登りは要求されない。が、見た目以上に傾斜を感じる。左壁に甘いフッキングでバイルを決めて右手はハンド〜フィストサイズのジャミングで抜けられた。
"A0して下さい"と言わんばかりに心の弱さにつけ込むような所に設置してある嫌らしいハンガーボルトの誘惑を断ち切るのが核心か。たぶんⅤ+というグレードに反して登りやすいとは思う。
終了点は大同心の頭。
大善さんの頭には後光が差す。
下降は南に向かい少し降ると懸垂支点あり。転滑落には要注意。また、空中懸垂になるのでバックアップは取った方が良い。
特に今回のコンディション(風速15〜20m/sほど)ではロープが鯉のぼりのように流れておりバックアップ取らなければヤバかった。
ロープがスタックし登り返しする羽目に見舞われていた先行パーティーをちょっとアシストしてから大同心稜を歩いて下る。
実は風邪気味だった上に強風に叩かれ続けて途中からけっこう調子悪くなっていた自分にとっては完登できて割と嬉しかった。お二人ともありがとうございました。
八ヶ岳paのカレーは大盛り有料になっていたが、やっぱり最高です。
記: HB
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