2023.04.01-02 白馬岳主稜

山行報告
  • 参加者: m、吉武、石川、岡田、シマ、h
  • 天候: 快晴
  • 行程: 4/1土 1330二俣-1500猿倉荘-1645白馬尻テント場-2130就寝 4/2日 0230起床-0430幕営地発-1200山頂-1430白馬尻-1530白馬尻発-1800二俣駐車場
  • 使った装備: 60メートルダブルロープ×2、スノーバー×3、イボイノシシ×1

私はまず、この優美な山に”白馬”の名を授けた方に感謝の意を示したい。

「残雪白駒の蒼穹を奔騰するが如し、故に信州の土民呼んで白馬と言い…」とは明治期のとある登山家の弁だが、山名の由来はどうあれ後立の盟主は、その名がまさにうってつけな端正な容姿、高貴な佇まいで優雅に君臨する。

そんな白馬の背に乗るのは王子様がふさわしいというのは古今東西のコンセンサス…

ああ、なんということでしょう!彼女はたくさんのスキーヤーや登山者に蹂躙されるばかりである。ギラギラした飢えた目つきの狩人のような。

御多分にもれず私たちも、この時期にしか見せない雪化粧を施したじゃじゃ馬との、お暑いひと時を堪能してまいりました。

いろいろあって昼過ぎにようやく駐車場に着。猿倉へは車では入れないので、二俣の駐車場から林道をひたすら歩く。

まるで初夏を思わせる強烈な日差しと暑さ。林道歩きは相当にしんどかったです。

どれか、お分かりでしょうか?

猿倉荘を過ぎてまもなく、視界がひらける。白馬岳との邂逅となる。みんなで白馬の名の由来となった(通説とされる)、”代掻きの馬形”をさがし当てる。

途中、巨大なデブリに幾度となく出くわす。山は気まぐれ。癇癪に巻き込まれでもしたら、夏までしばしのお別れですね!

白馬尻に着く頃には東面だからか、陽が陰るのが早く、急にこの時期らしい寒さに。

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大雪渓より南側の一段上がったプラトーにBCを設置。宴もたけなわ、明朝発なので早寝早起きでいきましょう…、とはならず、やっぱり遅くまで騒いでいたような…。

こんなのジャケ買い必至ですね。iPhone13ナイトモードすごいな

主稜は、白馬の尾尻から馬の背を淡々と辿っていくと、それが頭頂へとダイレクトに突き上げる理想の登路となるという、アルピニズムの真髄を体現したかのようなルートだ。

初登は、1931年3月とたいへんな昔。いや、バリエーション登攀が最も盛んだった最初期におけるものと言えるのだろうか。3度目の挑戦にして、猿倉からわずか7時間弱という短時間で山頂を踏んでいるのは驚嘆に値するでしょう。

まずは8峰までの急登を雪が緩まないうちに適当なところから駆け上がる。

標高差700mほどの雪面をこなせば、あとは軽快な雪稜登攀が待つのみ。とはいかず…、意外と最後までアップダウンが辛い。

例年より2〜3週間ほど早くシーズンが訪れたのだろうか、コンディションは最高だった。2峰直下の急雪壁は悪く、ロープを出す必要に迫られた。

雪壁登りは中間支点が心許ないため、スタカットで登ったとしてもリードは墜落は許されない。

特に直近で痛ましい事故が発生したばかりだ。ロープは躊躇なく出した方が吉でしょう。

最後の雪壁は斜度60〜70度ほどか。1ピッチ・60メートルいっぱいで主稜線へと至る。ビレイは落雪を避けるために岩陰をうまく利用するのがいいでしょう。中間支点に不安があればピトン類が有効か。

終了点はスタンディングアックスビレイなどで確保。スノーバーが2本ほどあれば安心だ。

下山は白馬大雪渓から。雪が安定していれば、躊躇なく降りられるはずだ。多くのトレースやシュプールが目立ち、この山がたくさんの人から愛されているのがよく分かる。

下山の林道歩きも疲れた身体には堪える。およそ14時間ほどの行動となり、それなりに消耗した。

体力的には、必ずしも初心者におすすめとは言い難いルートなのかもしれない。皆さま大変おつかれ様でした!

いつの日からか、人は馬を足として必要としなくなったが、思わぬ拍子に落馬することは誰にでもあり得ることでしょう。

麒麟もつまずくことはあれども、人間万事塞翁が馬。

何はともあれ、モリンホールの澄んだ音色が山全体にこだまするような、そんな気持ちの良い山日和でした。

記: ボーイ

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