2023.8.11-13 黒部・北又谷〜漏斗谷

山行報告

参加者:小林、会員外1名
1日目(8/11): 5:30 小川温泉(タクシー)6:00 越道峠 〜 6:30 下降点(1,000M地点)〜 7:00 北又谷入渓 〜 11:30 漏斗谷出合 〜 13:30 幕営地(漏斗谷内1,000M地点)
2日目(8/12): 5:30 幕営地 〜 11:00 湿原(1,750M地点)〜 13:30 幕営地(2,100M地点)
3日目(8/13): 5:30 幕営地 〜 6:45 朝日岳山頂 〜 7:30 朝日小屋 〜 10:15 北又小屋

2023年の暑っ〜い夏休みは5日(+予備日1日)の黒部・北又谷の沢登り継続を計画するが、台風7号が発生。最速8/14には北陸に到達する天気予報だったこともあり、北又谷ゴルジュの完登はさすがにリスキーなので漏斗谷の遡行にルートを絞る(当初は漏斗谷遡行後は黒岩谷を再度下降し、北又谷を5日で完登する計画だった。結果的には余裕で完登出来た天気だったが…ま、仕方ない!)。

前回の沢遡行で寝坊した反省から、前日は仕事後にすぐに富山に向けて出発。連休前で渋滞気味の高速道路を仮眠をとりながら運転し、朝4時に小川温泉の登山者用駐車場に無事到着。予約したタクシーの出発時間の5時半まで仮眠をとった後、タクシーに乗込み越道峠までの山道はショートカットする。この日は連休初日ということで4人相乗りとなったが、割勘+助成金アリということで非常にリーズナブルなので利用がお勧めです!

越道峠に到着

越度峠から北又谷への下降点(1,000M地点)までは非常に整備された登山道を登るが、下降点は不明瞭なので注意が必要。(我々も300M程行き過ぎて戻ることに。)最初は悪い斜面を下降したが、沢筋となってからは北又谷まで快適に下降。北又ダムが湛水して無い場合は北又小屋から入渓できるようですが、この日は60%の貯水率ということで山越えを選択しました。

下降点(1,000M地点)までは整備された登山道(?)
北又谷に到着、水が少ない!

過去のトポ(<例> 茅ヶ崎山岳会パイセン達の地獄絵図…)からは想像出来ない位の渇水の北又谷を少し歩くと、魚留滝に到着。スラブのクライミングだったのでラバーソールの小林がリード。2本のグラグラした残置ハーケンをハンマーで打ち直して中間支点として使い無事に終了点へ。残地ハーケンのある終了点からはお助けロープも垂れており、途中ドボンしてもゴボウで終了点に到達も出来そう。(ちなみに、今回の遡行ではパートナーとラバー・フェルトでソールを分けてみましたが、ロープが必要な場所ではソールが合う方がリードすることでだいぶ遡行が短縮出来た印象でした。)

魚留滝、大雨で一度埋まったそうだが5M程には復活

次に待ち構えるのは何人ものクライマーの命を飲み込んできた大釜淵。ここはライフジャケットを装着し、ヘルメットを脱いで、慎重に空荷でアプローチする。ドキドキしながら反転流に乗って奥のカンテまで泳いでいき、カンテのカバホールドを全力で掴む。渇水のおかげか意外と水流が弱かったのと、本当に掴みやすいガバホールドだったので拍子抜けしたが、本山行で一番緊張した瞬間だった。

過去に何人ものクライマーの命を飲み込んできた大釜淵、左側壁から泳いで白波の立つ流心直前のカンテのガバホールを掴む

その後に登場する又右衛門は巻いてパスし、長淵を越えると北又谷の美渓地帯へ。美渓を堪能しながら進むと昼前に漏斗谷との合流点に到着する。

又右衛門は巻いてパス
長淵、この後は左にジャンプして飛び移って最後はへツリ
北又谷の美渓
漏斗谷との合流点、水量は1:1くらい

漏斗谷に入っても気持ちの良い美渓が続く。渇水もあり初日は予想以上に順調に進めたため、13時半とちょっと早めだったが第1ゴルジュを越えた1,000M地点で遡行を終了。ゆっくり休んで鋭気を養う予定だったが、昼は強い日差し&アブ、日暮れ以降は蚊の強襲と不快な夜を過ごす。。暇だったので幕営地で釣りもしてみたが、全くアタリ無し。北又谷ではイワナの魚影が濃かったので釣果を期待したが、第1ゴルジュに大滝多かったのでそこで魚留だった模様。

漏斗谷の第1ゴルジュを遡行中
初日の幕営地

2日目は4時起床、5時半出発で先を急ぐ。第2ゴルジュでは大小の滝が連続しており、楽しめる渓相。第2ゴルジュは2時間程で突破でき「初日に来ちゃっても良かったね」って感じだったが、気にしてもしょうがない。第3ゴルジュも順調に通過し、地図に存在する1,750M地点の湿地帯に寄り道した後に稜線を目指す。ちなみに、第1〜3ゴルジュの中間部、第3ゴルジュを抜けてからは幕営地は豊富にあった。
最後は稜線近くの2,100M地点の池に到着して2日目の遡行は終了。北又小屋への下山も可能も時間的には可能だったが、ペルセウス流星群がやってくる夜を満天の星空を眺めながら素敵な過ごす。(日暮後は蚊が凄かった…)

第2ゴルジュの大滝、左の濡れたチムニーをワイド登りで登る
漏斗谷上部の美渓
1,750M地点の湿地帯に寄り道
2日目のフィナーレは朝日岳をバックにした山上湖、満天の星空が綺麗でした〜

最終日も5時半に出発。30分の藪漕ぎ後に登山道に合流し、その後は朝日岳〜朝日小屋を経由して北又小屋に10:15に帰還。北又小屋〜小川温泉間もラッキーにも乗合タクシーに相乗りができ、気持ちよく山行を終了できました。

最終日は30分の藪漕ぎでスタート
朝日小屋からの朝日岳
北又小屋(無人)、電波はつながらないが、十円or百円玉があればここの公衆電話からタクシーが呼べる

最終日は昼の下山となったため、小川温泉で風呂に入った後に糸魚川のフォッサマグマ・ミュージアムに行ってみる。茅ヶ崎山岳会では年2回糸魚川で山行でやっているが、このミュージアムは初体験。地質を知る上では非常に為になる展示が多くて、イチオシの博物館。夜は地元・糸魚川の傳兵で魚料理を堪能して短い山行を終了しました。

イチオシのフォッサマグマ・ミュージアム
傳兵の美味しい海鮮料理
最後に遡行ルート

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